ずっと以前、車椅子バスケ ットの練習に参加させてもらっていた。
しかし、車いすに座っていては、パスが取れない。投げられない。シュートしても届かない。そんな情けない場面の連続だった。
何よりも、勢いよく一気に車いすを走らせる。止める。回転する。この連続で、練習するたびに両方の手のひらの皮がベロりとむけた。
とうとう、この痛みに根を上げ、くじけてしまった。
車いす競技のバスケット、マラソン、テニス等。これらの選手の手のひらはガチガチで、上腕はムキムキの筋肉の塊。
残された身体機能の力を最大限に鍛えあげていく。
だから、車いす競技に限らず、全ての障害者の競技は、れっきとしたスポーツだ。
障害者スポーツの発祥は、イギリスにあるストークマン・デビル病院。
第二次世界大戦で負傷した兵士たちへのリハビリテー ションにあった。
脊椎損傷を負った人は、安静にするものでスポーツなんてとんでもないという時代に、グットマン医師の「手術よりもスポーツ」という理念で開催した競技大会は、パラリンピックへと発展していった。
「パラリンピック」のパラとは(Paraplegic=下半身の不随)にオリンピックを付けた造語から生まれた。この愛称は、1964年の東京オリンピックの際、日本で名付けられたという。
そして今や、様々な障害を持つ人々の祭典となり、その解釈も(Parallel=並んで行う)となった。
いわば、オリンピックと「対等」という意味を成す。
さぁ、4年後は、東京パラリンピック!!