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72:平和と戦争

ボランティアの語源は、軍事用語にあるというけど、平和の使者の感じがする。
だから「私はボランティア」なんて、自分から名乗るのは、何だかこそばゆい。

しかし、ボランティアという言葉を調べていくと、
航空軍事用語辞典のサイトには、こう書かれてあった。
「Volunteer. 義勇兵と訳され、職業でも義務でもなく、個人の自発的意志により第三者の紛争に参加して戦う人間の事。徴兵制によって招集された兵や職業軍人など紛争当事国の国家主権に対して奉仕を行う者は含まれない。・・・・。」

それは、正規軍に味方して侵略者に立ち向かう民兵。いわゆるレジスタンスだ。
でも、戦争には、どちらが正規軍なんて、どちらの大義名分が正義なんてない。
あると思うのは、僕らは、偏った報道に操られている。
テロリスト集団と呼ばれるアルカイダも義勇兵から始まった。彼らは、紛争を聖戦として自爆も辞さない。
独立紛争・民族紛争・国際紛争。今、世界で40以上の争いが起き、23億人以上の人が、この紛争の影響下にあるとされている。
世界人口の三分の一だ。

今この時にも、義勇兵は、自らの信条や宗教を重んじて、武器を手に敵を殺める。
「彼らは、自らをボランティアと名乗るのだろうか」
でも、やっぱりボランティアに武器は似合わない。

集団的自衛権の行使が、閣議で容認された。
戦う姿勢が、平和をもたらすという矛盾を抱え、戦う理由も曖昧なまま、非戦国家の矜持が揺れ動く。
もし戦争になってしまって『ボランティア募集』など言いでもしたら許さんぞ。